ギフテッドの子供たちについて世の中が理解すべき9つのこと

 

 

 本日は、Celi Trepanier氏の ブログ記事をご紹介します。 

 

彼女自身もギフテッドであり、ギフテッドのお子さんを育てられました。 

 

公立、私立の学校、そしてオンラインスクールで教えた経験があります。 

 

Educating Your Gifted Child: How One Public School Teacher 

 

Embraced Homeschooling という本の著者でもあり、また、ギフテッドのドキュメンタリー映画 「The G word」の諮問委員会のメン

 

バーでもあります。 

 

彼女のブログを読むと、ギフテッド教育が根付いているアメリカでも、周囲からギフテッド児に対する正しい理解を得るのが難しいこと

 

であることがよく理解できます。

 

日本で理解を得ることは、さらに難しいことであるとは思いますが、親が我が子のギフテッドネスについてよく理解しているだけでも

 

良い変化はあるのではないかなと思います🙂

 

 

 9 Things the World Must Understand About Gifted Children     

by Celi Trépanier   

 

  

 

 

https://crushingtallpoppies.com/2016/06/06/9-things-the-world-must-understand-about-gifted-children/



ギフテッド児はしばしば社会から誤解され、驚くことに教育制度においても誤解されています。ギフテッド児が示す共通の特徴、行動、特性の多くはギフテッド児に通常よく見られる行動なのですが誤診され、精神疾患、行動障害、学習障害として扱われています。



ギフテッド児の社会的、感情的に特異な行動について広く知られていないことにより、ギフテッド児の親として、自分の子どもが誤解・誤診され、間違った対応をされることで適切な教育を受けられないことは、本当にいらだたしく、途方に暮れる思いになります。

 

このようなギフテッド児への誤解は最近の現象ではなく、時に悲劇的な形で私たちのギフテッド児の生活に悪影響を与えてきた数十年にわたるジレンマです。

 

論理的に考えたら、ギフテッド児に関する事実と情報を提供すれば誤解を正すことができると考えるでしょう。しかしながら現実には、「こちらがギフテッド児に関する事実です。ご理解いただけましたか? よかった、では問題を解決しましょう!」とはならないのです。誤解には、複雑な感情が絡んでいるのです。

 

嫉妬、競争心、思いやりの欠如、憤りは、知的に発達したギフテッド児に対して他人が感じるであろうものです。そして、私たちのギフテッド児は、子供から大人まであらゆる他人から、これらの否定的な感情の影響を強く受けているようなのです。

 

なぜでしょう? ギフテッド児は、「頭がよくて、完璧で、人生を楽に過ごせる子供」よりもずっと複雑だということを、人々が理解していないからだと私は言わざるをえません。



私は、ギフテッドの子どもたちについて世の中が理解すべきだと思う8つのことを繰り返し、さらにもう1つ付け加えようと思います。

 

1. ギフテッド児は知性だけではありません。

ギフテッド児は、時には行儀が悪いこともありますが、愛情深く・楽しい事を好み・無邪気です。彼らの知能指数は彼らをサーカスの見世物・テレビドラマの天才少年や変わり者とみなすものではありません。

 

2. 彼らは感情的にとても敏感です。

ギフテッド児は些細な否定的コメントを受けとって、自分自身を憎み始めたり、誰もが自分を憎んでいると思い込んだりするようになります。他の人が気にもしないような発言や状況に、ギフテッド児は激しく動揺することがあるのです。



3. 彼らは大人のように思考するかもしれませんが、幼い子供のように振る舞うこともあります。

次の言葉で説明ができます:「非同期発達」。ギフテッド児の論理的で批判的な思考は、大人に匹敵するかもしれません。だからといって社会的、感情的に大人の状況に対処できると期待されるべきではありません。そして、大人のように振る舞っていないときには、無理をしなくてよいのです。しつけは現実的でなければなりません。彼らはまだ子供であり、敬意をもって扱われるべきなのです。

 

4. 彼らは善悪の意識が強いです。

多くのギフテッド児は、正義と公平性は常に優先されなければならず、そのために闘う価値があると考えます。小さな嘘、見せかけ、ダブルスタンダード、誇張、あるいは誤った推論は、ギフテッド児には通じません。だから、使わないでください。



5. ギフテッドは完璧を意味しません。

彼らは完璧ではありません。他の人々と同じように人間なのです。ギフテッドだからといって、完璧な小さな兵士だと思わないでください。

 

6. ギフテッドだからといって、学校でストレートA(良い成績)を取るとは限りません。

ギフテッド児がみな成績が良いわけではありません。多くの場合、EQの高い子供は、失敗への恐怖や不安、完璧主義など、学校での成功を妨げる感情的な要因に悩まされます。また、学習環境が本人への教育ニーズを満たしていない場合、ギフテッド児は、しばしばストレスを感じたり、ぼーっとしたり、退屈と感じたりし、学校でのアンダーアチーブメント(低達成)につながります。

 

7. 彼らは何にでも才能があるわけではありません。

ギフテッド児は、数学や科学で学年のレベルを超えたりしますが、英語や読書で苦労することもあります。



8. 彼らは、とても鋭く社会を見る目を持っています。

ギフテッド児はしばしば大人として振る舞うことができていない大人や教師を批判的にみることがあります。彼らは状況をよく理解することができるので、嫉妬、競争力、または憤りから行動している仲間や大人に対して特にその傾向があります。ギフテッド児は直感的で、他人が何をしているのかを知っていて、どうしてそうしているのかさえ理解しているかもしれません。

 

9. すべての子供がギフテッド児であるわけではありません。

「すべての子供はギフテッドである。」 多くの人が抱くこの感情は、知的ギフテッドではない子供への一般的な反応と擁護であるようです。ギフテッドというレッテルは、知能指数で130以上と判定されることが多く、高度な知的能力を有する子どもを特定する際に用いられる医学的、教育的、心理学的な用語であり、ギフテッドであることと、ギフト(天からの贈り物)やタレント(才能)を持っていることを混同すべきではありません。すべての子供がギフテッドであると言うことは、すべての子供の背が高い、すべての子供の運動神経が良い、すべての子供が天然パーマである、またはすべての子供が数学に秀でていると言うようなものです。

 

ギフテッド児が誤解されている中で、ギフテッド児のためのたゆまぬアドボカシー(ギフテッド児に適切な教育環境を提供するための権利擁護)によって誤解をなくそうとしてきた親や教育者がいます。記事を書いたり、研究をしたり、グループを作ったり、先生と親の話し合いをしたり、ギフテッド児ついての事実が公表されたりしています。しかし、世間はギフテッド児についてまだ理解しておらず、私たちのギフテッド児はこの誤解に苦しんでいるのです。

 

この記事は、2016年6月13~19日に開催されたニュージーランドのGifted Awareness Weekに合わせて開催された、NZ Centre for Gifted Education Gifted Awareness Blog Tour (6月6~24日) の一部です。

 

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